3日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、前日比159円66銭(0.66%)安の2万4110円96銭で終えた。下げ幅は一時240円に達した。相場が約27年ぶりの高水準にあり、高値警戒感から海外ヘッジファンドなどの利益確定売りが出た。9月の米国での新車販売の低調さが嫌気された自動車株が下げたほか、原油相場の上昇一服を受けて石油関連株も売られた。

海外短期筋の売りが株価指数先物を中心に膨らんだという。米長期金利の低下で運用収益が縮小するとの観測から第一生命HDや三菱UFJといった金融株も下げた。市場では日経平均の下落について「短期の過熱感を警戒したスピード調整」(SMBC信託銀行の佐溝将司マーケットアナリスト)との声が聞かれた。

イタリア財政不安の後退観測から円の対ドル相場が伸び悩んだのをきっかけに、午前の日経平均は急速に下げ渋る場面もあった。同国政府が見込む財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を従来の想定値から縮小させる方向との一部報道がきっかけ。

JPX日経インデックス400は4日ぶりに反落し、終値は前日比179.19ポイント(1.11%)安の1万5985.47だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反落。終値は21.30ポイント(1.17%)安の1802.73だった。

東証1部の売買代金は概算で2兆6993億円。売買高は14億6369万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1714と全体の約8割を占めた。値上がりは331、変わらずは65だった。

KDDIとソフトバンクが下げ、ファナックとダイキンも安い。ホンダとトヨタが売られた。一方、ファストリとユニファミマが高く、キッコマンと資生堂が堅調。アステラスとセコムも買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/10/3 15:35
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_T01C18A0000000/