クラウドソーシンングサービス大手の「ランサーズ」は、フリーランスを対象に、月額10万円の仕事を保証する制度「ベーシックワーク制度」の実証実験を始める。同社が6月20日に発表した。制度の対象者はまずライター職から。今後、他職種への展開も検討している。

制度では、同社が企業から記事制作を受託し、それをフリーランスに外注する。発注者との間にランサーズが入ることで、登録したライターは一定の仕事の量が保証される仕組み。

仕事内容は、企業のオウンドメディアやウェブメディアの記事作成など。保証される報酬は月額10万円、5万円、3万円の3段階で、仕事の内容、量は月額の報酬に応じて発注される。フリーランスや副業のライターらを対象に30人を募集する。初回の説明会・選考会は2018年7月10日に行う。募集期間は6月20日から7月6日。

同社は6カ月間、制度を試験運用し、利用者の働き方の変化などを調査する。制度の利用者は3カ月間、「仕事保証付Webライター塾」のプログラムを受講し、スキルアップの支援を受けられる。塾はウェブメディアの編集長の経験者ら3人が講師を務める。今後は、ウェブ制作やエンジニアをはじめ、他職種への展開を検討している。

同社の「フリーランス実態調査2018」によると、「国内の広義のフリーランス」は1119万人。収入の不安定さや顧客の獲得を悩みや課題に挙げる人が多かった。同社は、今回の制度を導入することで、フリーランスが営業にかける時間を減らすことを目指す。また、フリーランスの収入に対する不安感を減らし、能力を発揮できるように支援したい考えだ。
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