日立製作所は、イギリスでの原子力発電所の建設計画についてイギリス側と引き続き採算性の確保などの協議を進めるとして、計画を継続する方針を確認しました。

イギリス中部、アングルシー島で計画中の原発の建設を担う日立は、安全対策などでコストが膨らむ見通しになったため、今月3日には中西宏明会長がメイ首相と会談するなど、イギリス側に支援の拡大を求めています。

こうした中、関係者によりますと、27日までにイギリス側から改めて支援の方針が文書で伝えられましたが、日立の求める内容とは依然、隔たりがあるということです。
このため日立は、28日に取締役会を開いて、イギリス側と引き続き協議するとして、計画の継続を確認したということです。

これまでの協議で3兆円規模とされる事業費については、およそ2兆円をイギリス政府側が融資し、およそ9000億円は建設にあたる日立の子会社に、イギリスと日本側、それに日立本体の3者が、およそ3000億円ずつ出資する案が出ています。

この計画は、日本国内で新たな原発の建設が事実上、ストップする中、収益の確保や技術の継承の面からも行方が注目され、今後は日本側の出資額について政府系金融機関や電力会社などの間でも調整が進められる見通しです。
5月28日 22時57分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180528/k10011456271000.html