https://ssl-stat.amebame.com/pub/content/8265872137/user/article/unknown/unknown/545051307150263563/2559f4732c5476e58c3a1002e6a2764c/uploaded.jpg

2017年8月に時価総額1兆円を突破したスタートトゥデイを率いる前澤社長。

バスキアの作品を約123億円(米国人アーティストの作品として史上最高額)で落札して世界にその名を轟かせたり、画期的な体型計測を可能にする採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を発表してファッション業界に衝撃を与えるなど、規格外の話題を振りまいています。

日本を代表するファッション通販サイトを築き上げた前澤社長に単独取材をする機会をいただけるということで、間違っても加点を狙わない、空気のようなファッションでインタビューに臨みました。

渡辺
前澤さんの資産のほとんどは経営する会社の株になると思いますが、読者が気になっているのはどちらかというと年間約35億円もある配当収入の使い道かなと。

ちなみに、ネットで「前澤氏はいつもお金がない」みたいなエピソードが書かれている記事を見つけたんですが、これは本当なんでしょうか…?

前澤さん
事実です。いっさい貯めないです。

欲しいものがありすぎて、次から次へと買っちゃうんですよね。

渡辺
さ、35億円が…

前澤さん
すぐなくなります。

デマじゃなかったんですね…

バスキアは話題になりましたが、ほかにはどんなものにお金を使うんでしょうか?

前澤さん
最近は現代アート、骨董品、家具、あとは相変わらず車もいっぱい買ってます。将来住みたい場所に土地を買ったりもしますね。

渡辺
アートも土地も、運用目的で買っているわけではないんでしょうか?

前澤さん
はい。金融商品も不動産投資も、それこそ仮想通貨にもまったく興味がないです。

そんなことより自分の事業を頑張ったほうが増えるので。

渡辺
なるほど。では、購入した作品を売ったりすることもないということですか?

前澤さん
ありますけど、それは新しい作品が欲しいけどもう家に置けないから、泣く泣く売って入れ替えてるだけですね。キャピタルゲインを目的にしたことはないです。

渡辺
なるほど。

そういえばこの連載の前回の取材で、堀江さんが「バスキアを買うことで前澤くんの名前は世界的に認知された。あれはZOZOが世界進出するためのうまいやり方だった」と言っていました。

そのような狙いはあったんでしょうか?

前澤さん
そういう打算的なところはないですね。たまたまそうなっているだけです。

渡辺
堀江さんに言っておきます。

ちなみに、「お金は貯めずに全部使ってしまう」というのは昔からですか?

前澤さん
はい。いままで貯金したことはないかもしれないです。高校生の頃もバイト代はレコードや楽器につぎ込んでいました。

渡辺
経営者に話を聞いていると「もう物欲はない」と言う方が多いのですが、前澤さんからはまったくそんな感じがしないですね…

前澤さん
欲しいものがどんどん出てきます。

よく「キリがない」といいますけど、自分の“キリ”がどこにあるのか見てみたいですね(笑)。

前澤さんのお金の使い方のモットーを教えていただきたいです。

前澤さん
とにかく、いま自分が使える限界まで使う。

使わないと衝動に駆られないんですよね。

渡辺
限界まで…! なぜそこまで振り切った使い方をするのでしょうか?

前澤さん
10万円稼いでも1万円しか使わなかったら、自分が想像しうる体験しかできません。でも、10万円入ったその日に10万円全部使ったら、それはいままでにない体験になるじゃないですか。

僕は、その体験が自分の成長の糧になるとずっと信じてます。もっとかっこよく言えば、限界までお金を使うことが明日の自分への投資になる。

渡辺
少しずつ使っていても自分のスケールは変わらないと。

前澤さん
そうです。
https://r25.jp/article/545051307150263563