読売新聞 2018年05月12日
https://toyokeizai.net/articles/-/220536

 米音響機器メーカー「BOSE(ボーズ)」のイヤホンの偽物がネットオークションで販売された事件で、
愛知県警に商標法違反容疑で逮捕された宇都宮市の女が偽物のイヤホンを出品したとされる
ヤフオクのページには、購入者から「すぐにキャップが外れた」「音に迫力がないのでボーズ社に
確認したら偽物と判断された」などの苦情が多数寄せられていた。

 ヤフオクの運営会社によると、専任スタッフが24時間態勢で監視し、偽造品が見つかれば、
出品者のアカウントを削除するなどの対策を取っているが、同社の広報担当者は「いたちごっこに
なってしまい、撲滅は難しい」と話す。

 財務省によると、偽ブランド品など知的財産権を侵害したとして税関が昨年1年間に輸入を差し止めた件数は
前年比17・6%増の3万627件に上り、その9割は中国からの輸入だった。

 差し止めた輸入品の数は50万6750点で、うちイヤホンなどの電気製品は11万6999点と前年の6倍以上に増え、
品目別で最多を占めた。名古屋税関の担当者は「インターネットの普及で、個人でも海外から容易に
商品を輸入できるようになったことが背景にある。特に最近はイヤホンの人気が高く、
国内の需要が増えているのではないか」と指摘する。

 ボーズ社によると、同社の偽造品はオークションサイトやショッピングサイトなどで多く出回っているという。
偽造品やパッケージの外観が正規品と酷似しているだけでなく、偽造品に保証書を一緒に梱包(こんぽう)
したり、正規品のシリアル番号をコピーして偽造品に転用したりするなど手口が巧妙で、
一般人には判別が難しいという。同社は「偽造品と疑われる場合は通報してほしい」と呼び掛けている。


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YOMIURI ONLINE 2018年05月11日 07時20分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180511-OYT1T50006.html