0001あられお菓子 ★
2018/05/12(土) 07:27:59.92ID:CAP_USERhttp://www.bbc.com/japanese/44079024
2100年までの気温上昇シナリオ。赤は何もしなかった場合、茶色は米国不参加の場合。オレンジ色は
従来のパリ協定が維持された場合。緑はパリ協定で示された目標
https://ichef.bbci.co.uk/news/624/cpsprodpb/799A/production/_96303113_077d89ab-5ae7-4f40-b004-b89dab11f71b.jpg
米トランプ政権が、米航空宇宙局(NASA)の地球温暖化ガスを調査する活動の予算を削減していたことが、
10日までに明らかになった。
世界の炭素ガスの流れを観測するNASAの炭素観測システム「CMS」には、毎年1000万ドル(約11億円)の
予算が割かれている。
米科学誌「サイエンス」によると、CMSの予算打ち切りは、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」で
合意された炭素ガス排出量の削減を計測する能力に不安が生じる。
トランプ政権はパリ協定からの離脱を表明している。
しかし、正式な離脱予定の2020年までは米国もパリ協定に参加している。
米政府は、ドイツで現在行われているパリ協定に基づく詳細な規定作りに代表者を送っている。
報道によると、米国の代表者らは排出量の報告や計測に関する厳しい規定を求めているという。
昨年1月に、化石燃料産業の活性化を目指すトランプ政権が発足して以来、米国の環境政策は変化。
トランプ大統領は、NASAが地球科学研究に使う予算を繰り返し批判してきた。
今年3月に議会で承認された連邦政府予算はCMSについて触れておらず、温暖化ガス排出量を
確認する米国の研究は実質的に終了させられていた。
米タフツ大学フレッチャー・スクールでエネルギー・環境政策を教えるケリー・シムズ・ギャラガー教授は
サイエンス誌に対し、「排出量の削減を計測できなければ、各国が協定を順守しているのかどうか
確証が持てなくなる」と語った。
CMSは2010年以来、数十の研究プロジェクトを支援し、世界の二酸化炭素やメタンガスの排出量を
衛星や航空機を使って監視・計測する活動を支えてきた。
CMSはさらに、森林破壊や森林劣化が炭素ガスの排出に与える影響を評価する各国の取り組みを支援してきた。
NASAは、CMSの終了がすべての炭素ガス監視・計測活動の終わりを意味するわけではないと説明する。
NASAのスティーブ・コール報道官はBBCに対し、「この特定の研究計画が終わるからといって、炭素ガスと
変化する地球に対する炭素ガスの影響を監視することへのNASAの能力、あるいは強い決意が弱まるわけではない」
と語った。「実際にも、エコシステム・炭素監視のための新たな装置、GEDIが今年の夏、国際宇宙ステーションに行く」。
NASAのウェブサイトによると、地球観測センサー「GEDI」の打ち上げは、CMSの取り組みの一環ではあるものの、
NASAによる2019年度予算申請に含められている。
CMSの終了は、NASAの2019年度予算申請にも明確に触れられている。
予算の概要を説明する文書でNASAは、新たな予算配分では、「革新的な新たな計画に資金を振り向け、
新たな官民プロジェクトへのさらなる資金提供を通じて、現在のNASAの活動を探索に再集中させる」と述べた。
米非営利団体「憂慮する科学者同盟(UCS)」のレイチェル・リッカー気候担当上級科学者はBBCに対し、
一部の既存の計画が維持される場合でもCMSが終了するのは懸念すべき事態だと指摘した。
リッカー氏は、「長期的には、炭素観測システムの解体は我々の地上、海、大気での炭素ガスの流れを
追跡する能力に悪影響を及ぼす」と語った。「炭素ガスを追跡する能力の向上は、地球温暖化と
その影響を抑えるのを目指す取り組みや政策の評価で決定的に重要だ」。
トランプ大統領は、宇宙軍創設や宇宙飛行士を月に送る考えを繰り返し述べてきた。地球科学よりも
宇宙開発を優先させるトランプ氏の意向がうかがわれる。
炭素ガスの監視を主導するのは欧州になる可能性が高い。欧州は炭素ガスを計測する衛星を独自に
打ち上げており、今後もその数を増やす見通し。
科学研究の分野ではすでに欧州へのシフトが起きている。
昨年12月には、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が「我々の惑星を再び偉大にする」計画の一環で
7000万ドルの研究予算を提示し、気候変動分野の13人の米国人科学者をフランスに呼び寄せた。
(続きは記事元参照)