モリブデン,タングステン、テルル、コバルトなどのレアメタルが
日本周辺に有る海底資源コバルトリッチクラストに濃集する。

海底のマンガンクラストには、「Te(テルル)」というレアメタルが特異的に
濃集することが分かっている。柏原氏らは、それはテルル分子が鉄分子と形が
非常に良く似ているためであることを突き止めた。テルルは鉄マンガン酸化物の
表面に吸着されるだけでなくその構造内にも取り込まれており、したがって
テルルが濃集しているというわけだ。その他、モリブデンやタングステンなど
化学的に似たような挙動を示す元素についても解析したところ、固相(固体)と
強い化学結合を作る元素はより多く濃集し、日本では、レアアース、ゲルマニウム、
コバルト、アンチモン、タングステン、マグネシウムなどは海外への依存度が高く、
これら海底資源は貴重である。