こういうツールがあると、動画が撮りたくなるんですよね。

またですわ。またAdobe Senseiがやってくれてますわ。Adobe(アドビ)が開発する、人工知能のプラットフォーム「Adobe Sensei」を活用した新しいツールが、映像編集ソフト「Premiere Pro」に追加されました。昨日(日本時間では4月4日)より利用可能とのこと。これまでは、Photoshopのような静止画のソフトウェアにAdobe Senseiのツールは多かったのですが、ようやく動画のソフトにもAdobe Senseiがやってきました。

2つのカメラで撮った映像(フッテージ)の色味をワンクリックでそろえてくれる新しいツールで、名前は「Color Match」といいます。

カメラって、機種や設定によって色味が全然違うんですよね。もちろん同じカメラを2台以上持っていれば、この機能はいらないのですが、なかなかそんな人も多くないのでこういう機能があるわけでして…。仮に持っていても、撮影するシーンによって機材は使い分けたいですしね。

で、このツールが求められてくるわけです。たとえばどういうシーンで使えるのか? iPhoneで撮ったり、一眼レフで撮ったり、結局いろんなカメラで動画を撮ってしまったときも、Color Matchで色味がそろった1本の動画にまとめられます。子供とお出かけしたときの動画や、なんとなーく撮ったライフログ、これで綺麗にまとめられます。

あとバイクにGoProをマウントした動画と、iPhoneで撮影した景色の動画を1本のツーリング動画としてまとめるのにも活きますね。2台のカメラを駆使して撮影しているYouTuberにもいいかも。

普段はスマホでしか撮らないよ、って方には必要ない機能だとは思うのですが、これを機にいろんなカメラで撮ってみるのもまたギークな趣。では、Color Matchの1分のデモ動画をどうぞ。色味が変わるのは0:28ごろです。

https://www.youtube.com/watch?v=t0gNhshQX4c

ボタンがちっさくて見えづらいですが、0:27に「Apply Match」を押してから色味が一瞬でそろいました。Apply Matchを押すまで何をしているのかというと、基準となる映像と色をそろえたい映像を2つ選択しています。Color Matchをしてからは、カラーホイールで色味を微調整しています。微調整する必要ある?ってくらいColor Matchの精度も高いですし、なによりAdobe Senseiのマシンラーニングゆえ、速くて簡単なのがよくわかります。

ちなみにこのデモ、1つ目の例をよーく見ると、シネマカメラの「RED」とソニーの肩乗せカメラ「PXW-FS7」、ミラーレス一眼レフカメラの「α7s」の3機材で撮っているようですね。そりゃ、シネマカメラとミラーレスカメラを一緒くたにしたら色ぜんぜん違うわ、って感じですでにColor Matchの必要性がひしひしと伝わってきますね。

このツールは、もうすぐラスベガスで開かれる放送機器の祭典、NAB Showに合わせて発表されたものなので、業務用のツールではあります。でも、こういう機能があると、動画撮りたくなっちゃうのは僕たちの性なんですかね。
https://www.gizmodo.jp/2018/04/adobe-sensei-color-match-premiere-pro.html