空港利用者の増加が続くなか、大手の航空会社などは、保安検査にかかる時間を短縮して混雑を緩和するため、成田空港での先行事例も踏まえて今後、全国の保安検査場の改善を目指すことになりました。

国土交通省のまとめによりますと、全国の空港の利用者は、平成28年度までの5年間でおよそ7500万人増加し、保安検査場などでの混雑で航空機の出発が遅れるケースも出ています。これを受けて全日空などは、2年後の東京オリンピックパラリンピックまでに全国の保安検査場の改善を目指すことになりました。

具体的には、手荷物を検査機に通すまでのレーンを最大で10メートル確保して乗客に準備を促したり、それをサポートする要員を配置したりするほか、手荷物から取り出したパソコンを再び詰め直すスペースを広くするなどして検査の円滑化を実現するとしています。

先行して取り組みを進めている成田空港の国内線では、混雑のピーク時に20分以上あった待ち時間を半分に短縮できたケースもあったということです。

全日空の航空保安チームは、「利便性を高めるため、関係する機関と協力し、取り組みを進めたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180415/k10011404101000.html