【パリ=三井美奈】オランダ紙フォルクスクラントは9日、同国外務省がルッテ首相の訪中に同行した企業・研究機関代表に対し、情報漏洩(ろうえい)の恐れがあるとして、持参するコンピューターから機密情報を抜くよう書簡で指示したと報じた。

首相は8〜13日の予定で訪中している。同紙によると、書簡は同行の165企業・機関に渡航前に送られ、「中国政府はあなたや企業のすべてを知りたがっている。中国ではコンピューターと電話はすべて傍受されていると想定するように」と警告。情報漏洩を防ぐため、(1)コンピューターに保存する情報は必要最小限とし、残りは削除(2)中国側から贈られたUSBメモリーは使用禁止(3)オランダで使っていた携帯電話は電源を切り、現地で買ったプリペイドカード式携帯を使用−など13項目の対策を指示した。

首相に同行する政府職員には、不要なアプリを削除した携帯電話が支給され、必要な重要文書は印刷して運ばれたという。
2018年04月11日 06時40分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/11/news053.html