大阪を訪れる外国人の買い物がデパートの業績を大きく押し上げています。大阪の繁華街にある店舗では外国人向けの売り上げが全体の3割にまで増えたことがわかりました。

「J.フロント リテイリング」が発表したことし2月期の決算によりますと、大丸心斎橋店は売り上げが前の年度より14%増えました。
これは、日本を訪れた外国人旅行者向けの販売が大きく伸びたことによるもので、この店舗では外国人向けの売り上げは全体の30.1%に達したということです。

また、「高島屋」も大阪店の売り上げが前の年度より8.8%増え、東京の日本橋店を抜いて66年ぶりにグループの店舗の中でトップになりました。高島屋の外国人向けの売り上げは487億円でしたが、そのうちおよそ半分の240億円を大阪店が占めたということです。

この2つの店舗は、大阪の中でも外国人に人気の「ミナミ」エリアにあり、去年、格安航空専用の国際線ターミナルができた関西空港を経由して、連日多くの外国人客が訪れているということで、化粧品のほか高級バッグや時計などの売れ行きが好調だったということです。

この結果、J.フロントと高島屋ともに、ことし2月期の決算は、売り上げと営業利益がともに増加する「増収増益」となり、大阪でのいわゆるインバウンド消費が業績を押し上げた形となりました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180410/k10011397911000.html