9日午前1時32分ごろ、島根県西部で震度5強を観測する地震があった。気象庁によると、震源は同県西部で、震源の深さは約12キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6.1と推定される。地震による津波の心配はない。

同庁によると、島根県大田市で震度5強、出雲市や雲南市で震度5弱を観測。鳥取、広島、岡山、愛媛の各県でも震度4の揺れがあり、影響は近畿から中国、四国、九州地方の広い範囲に及んだ。この地震のあとも午前3時までに震度4の地震3回を含め、震度1以上を観測した地震が13回発生した。

同庁は同日午前3時40分、松森敏幸・地震津波監視課長が記者会見し、今回の地震の特徴について断層が左右にずれる「横ずれ断層型」との見方を示した。そのうえで落石や崖崩れなどの危険性を指摘するとともに、「揺れの強かった地域では、今後1週間程度、強い揺れをもたらす地震が起きる可能性がある」として注意を呼びかけた。

島根県大田市によると、同日午前3時時点で市内約50戸で停電の情報があるほか、民家4〜5軒のブロック塀などが崩落。水道管が破裂し、一部地域で断水が起きた。けが人に関する情報は入っていない。地震発生直後に災害対策本部を設置し、情報収集に当たっている。同市の男性職員は「大きな横揺れが15秒ぐらい続き、慌てて役所に駆けつけた」と話した。

主な震度は以下の通り。▽震度5強=島根県大田市▽震度5弱=出雲市、雲南市、川本町、島根美郷町▽震度4=松江市、浜田市、鳥取県米子市、岡山県倉敷市、広島県三次市、愛媛県今治市。
2018/4/9 3:59
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29138800Z00C18A4000000/