ビットコインなど仮想通貨の誕生からほぼ10年たつが、資産運用の専門家の間でもこうしたデジタル資産に対する見方はまだ定まっていない。米フロリダ州マイアミでこのほど開催された会議「コンテクスト・サミッツ」での調査でこんな実態が浮かび上がった。

同調査結果によると、運用のための資産・資金配分を行う年金や政府系ファンド(SWF)、ファミリーオフィスなどの400を超える機関のほぼ半数が、仮想通貨についてどう判断していいか分からないと回答したという。

合法的な資産クラスだと答えたのは27%。詐欺だとみている回答者は26%だった。

仮想通貨ファンドの設定は花盛りのようだ。オートノマス・リサーチによると、2017年には167本が始動と、前年の8倍余りの水準となった。だが一方で、顧客や国民から預かった資金の運用に責任を負う機関が仮想通貨を幅広く受け入れるにはまだ至っていないようだ。

コンテクスト・サミッツ会議の調査では、11%が仮想通貨ファンドに資金を今年割り当てると回答したが、71%はそうした計画はないと答えた。18%は決めていないという。調査は1月31日〜2月2日に実施した。(ブルームバーグ Katia Porzecanski)
2018.4.4 05:00
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180404/mcb1804040500017-n1.htm