苦戦が続く、日本の漁業
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先日、香港の国際食品展に参加して来たのですが、スーパーなどの魚売り場を見て、
改めてノルウェーの水産物がそのシェアを伸ばしていることを実感してきました。

 ノルウェー産のサーモンの刺身は、どこの店でも大人気ですし、
グリルしている魚も、サバ、サーモン、銀タラなどノルウェー産のオンパレードでした。
これは、香港に限ったことではなく、シンガポールでもベトナムでも同様です。

 逆に、かつての漁業大国日本の水産物は、大きくシェアを落としているのが実態です

今から50年ほど前、日本の漁獲量は1000万トンを超えていましたが、現在は半減しています。

ノルウエー漁業と日本漁業を比較する上で、とても象徴的なグラフがあります。

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最初のグラフは、ノルウエーの水産物輸出の年度別実績です。これを見ると20年で 約4倍に増えています。
また、天然の水産物は、一次減少傾向の時期がありましたがその後回復傾向、養殖漁業水産物は急速に伸びています。

 一方で、日本は前述のように、主要な魚種は大幅に水揚げが減少。
2番目のグラフは、かって日本漁業の代表選手であった「ニシン漁」の凋落を示したものです。
さらに、最後のグラフは日本の養殖漁業も、世界で一人負けだというものです。

 正直、水産に関わる仕事をしている身として、非常に悔しいものを感じます。

 かつて、ノルウエーでも同じような状況がありましたが、国と民間とが協力して計画的な漁獲管理をやり続けることにより、回復させてきたと聞きました。

 現在の日本は、自国だけでなく台湾、中国などとの国際的な協議が必要となりさらに難しい問題でしょうが、
世界全体の食料問題の位置づけから、実効性のある資源管理の仕組み作りにリーダーシップをふるって欲しいものです。