【ニューヨーク=平野麻理子】米小売業最大手のウォルマートは20日、今後2年かけて全米500店内に米物流大手フェデックスの営業所を開設すると発表した。ウォルマート内での営業所では配送受付や印刷など通常の業務に加え、届いた荷物を5営業日預かるサービスを提供する。店舗への客足を増やす効果を期待している。

全米の約50カ所で試験営業をしていた。米国では不在時に配達物を玄関先に置いていくことが一般的だが、ウォルマート内での受け取りを指定すれば、好きなタイミングで荷物を取りにいくことができる。玄関先に置かれた荷物の盗難リスクも減らすことができる。

アマゾン・ドット・コムが検討しているとされる自前の配送サービスが実現すれば、フェデックスは大口の顧客を失う可能性がある。ウォルマート店内で受け取りの利便性を高め、顧客の利用を促す狙いもある。同じくアマゾンに脅かされているウォルマートにとっても、フェデックスとの提携は消費者の来店を促すメリットが見込める。
2018/3/21 7:03
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28404010R20C18A3000000/