★暴れ回る投機マネーを鎮静しよう


 アメリカで、1929年の大恐慌以降の1930年〜1980年ごろまで、
大きな金融危機がなかったのはなぜか?

答えは、税制。

 1929年の株式大暴落の際、累進課税の最高税率は24%だった。
その後ルーズベルト政権はこれを63%、そして94%に。
世界大戦後は、ずっと91%くらいで、
金融システムでギャンブルする誘因が除去された
(危険を犯して稼いでも税金で取られるなら危険を犯すだけ損だから)。
所得税増税で、不況になるどころか、経済は繁栄。

 ところが1981年に、レーガン政権が累進課税の最高税率を
70%から50%に、1988年には28%に下げてしまった。
できるだけ稼ぐことが有利となり、
アメリカ人の貪欲が紐解かれ、彼らは
ただの”リッチ”では物足らず、”スーパーリッチ”になることを欲した。
で、S&L危機やらドットコムバブルやら。

 その後、ブッシュ政権で、不動産投資や所有者を超優遇する政策など、
さらにこの傾向を進めてしまい、乱高下が激しく、
不安定で金融危機が起こりやすい状況へ・・・

 これを防ぎ、安定させる唯一の方法は、
再び富裕税を強化し、投機マネーを鎮静する事だろう。