17年、EVが普及していくとの見方でにぎわった。中国勢と欧州勢の「EVシフト」が鮮明に
なったことが大きい。中国が、19年から「NEV(新エネルギー車)」規制を導入すると決めた。
大量のEVの販売と生産をメーカーに義務付ける。

世界最大の自動車市場である中国の大胆な政策は、世界におけるEVの存在感を否が応でも
高めた。欧州勢がEV化に走るのは、独フォルクスワーゲンを筆頭に中国市場のシェアが高く、
「中国に乗らざるを得ない」(大手自動車部品メーカー幹部)ことがある。

ただし30年までを見据えると、EVの比率は一気に高まらないだろう。新車販売に占めるEVの
比率は、10%前後にとどまるとの見方が主流だ。電池価格は十分に安くなるが、「長い
充電時間や少ない充電インフラの課題は世界中では解決しない」(大手日系自動車
メーカー幹部)と考える向きが大勢である。