CPU(中央演算処理装置)にデータ流出につながる脆弱性があった問題で、米インテルの対応が後手に回っている。2018年の年初に問題が見つかり、すぐに修正ソフト(パッチ)を公開したが、今度は修正ソフトを導入したパソコンやサーバーが再起動を頻繁に繰り返すトラブルに見舞われた。同社は22日、「再起動問題の原因が特定できた」と発表。ただ、新しい修正ソフトの公開は29日以降になる見通しで、「それまでは(現行の)修正ソフトの導入を控えてほしい」と利用者や取引企業に呼びかけている。

CPUの脆弱性は「メルトダウン」「スペクター」と呼ばれる。一方、修正ソフトによる再起動トラブルが起きているのは、「ブロードウェル」や「ハズウェル」と呼ぶ世代のCPUを搭載したパソコンやサーバーで、インテルはこれらについて原因を特定したとしている。

 ただ、それ以外のCPUでも再起動問題が起きている可能性がある。また、再起動トラブル以外にも、CPUの処理能力の低下や消費電力が大幅に増えるといったトラブルが報告されており、次の修正ソフトで収束するかは不透明だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26022510T20C18A1X1E000/