デフレ脱却に向けて賃金引き上げの動きがどこまで広がるかが焦点になる中、金融サービス大手のオリックスは、ことし4月からすべての社員を対象に、毎月の基本給を1万円引き上げ、平均で3%余りに相当する賃上げを行うと発表しました。

発表によりますと、オリックスは、ことし4月からグループ会社を含めたおよそ1万人のすべての社員を対象に、毎月の基本給を1万円引き上げます。

定期昇給分を含めると、20代から30代の若い世代の社員にとっては5%を上回る賃金の引き上げとなり、全体の平均でもおよそ3.3%の賃上げになるということです。

また、残業の削減など働き方改革に取り組む意欲を高めてもらうため、語学学校やスポーツジムなどで使える独自のポイント制度を導入し、すべての社員に年間6万円分を支給します。

働き方改革は、会社の生産性の向上につながる一方、社員の間に時間外手当が減ることへの懸念もあることから、この制度によって前向きな取り組みを促したい考えです。

金融業界では、大和証券グループ本社がすべての社員を対象に3%を上回る賃上げを行う方針を固めていて、大手企業の春闘が本格的に始まるのを前に、賃上げに踏み切る動きが相次いでいます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180117/k10011292161000.html