JR九州高速船(福岡市)は8日、日韓を結ぶ新型の大型高速船1隻の建造に向け、豪州の造船大手・オースタルと協議を始めることで合意し、覚書を同日付で結んだと発表した。全長80メートル級の高速船で、旅客定員は500人規模になる見通し。展望ラウンジを設けたり、売店や免税店を充実させたりし、快適な船旅を楽しめるようにする。JR九州高速船は2020年の東京五輪前に投入したい考えだ。

 新型船は、三つの胴体から成る「三胴船」と呼ばれるタイプで、水の抵抗を抑えて高速で運航できる。同社は、福岡市の博多港と韓国・釜山港を結ぶ高速船「ビートル」(旅客定員191人)を3隻運航しており、このうち1隻を新型船に置き換える計画だ。新型船の博多―釜山間の所要時間は3時間40分以内と、現行のビートルに比べ、30分ほど長くなる見込みだという。

 デザインは、豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけた工業デザイナー・水戸岡鋭治さんに依頼する。
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20171209-OYS1T50022.html