公立中学校の制服について学校側が長年、特定の販売店を指定したまま価格の見直し交渉を行わなかったことなどから価格が値上がりしているとして、公正取引委員会は入札制度を導入するなどして改善するよう全国の教育委員会に提言する方針です。
全国の公立中学校の制服の価格はこの10年で平均して5000円ほど値上がりしていて公正取引委員会は原因などを調べるため、去年からことしにかけて全国の公立中学校600校を対象にアンケート調査を行いました。

その結果、回答があったおよそ450校のほとんどが学校の制服を定めており、その8割以上に当たる323校が特定の販売店を指定したまま価格の見直しの交渉などを行っていませんでした。

価格交渉を行っていない学校では制服の価格の平均が男子の詰め襟で3万807円、女子のブレザーで3万2945円だったのに対し価格交渉を行った学校では、男子の詰め襟が2万8702円、女子のブレザーが3万458円と2000円余り安くなっていたということです。

また、管内の中学校の制服を統一した自治体では、そうでない自治体に比べて2000円から8000円余り価格が安くなっていたということです。

公正取引委員会は、適正な競争によって制服の価格が下がり保護者の負担軽減につながるとして全国の教育委員会に販売店の選定に入札制度を導入することや業者と価格交渉をすることなどを提言する方針です。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171130/k10011240741000.html