米アマゾン・ドット・コムは27日、人工知能(AI)スピーカー「エコー」の新型モデルを10月31日に発売すると発表した。音質を高め、価格は標準機種で旧モデルより44%安い99.99ドル(1万1270円)に引き下げた。AIスピーカーの競争が過熱する中、機能刷新で年末商戦を通じた市場シェアの拡大を狙う。

 2014年の発売以来、初めての大幅刷新となる。新型モデルは表面を木目調にするなどしてデザイン性を高め、スピーカーの音質も向上させた。米国では27日からアマゾンのサイトで注文受け付けを始めている。

 上位機種も149.99ドルと現行モデルよりも低く設定し、割安感をアピールする。無線でつながるスマート家電を音声だけで操作できるようにした。

 エコーを制御する会話型AIの「アレクサ」も機能を向上し、名前を呼ぶだけでスマートフォン(スマホ)で電話をかけられる。例えば「アレクサ、お母さんの携帯に電話して」とエコーに話しかけると、スマホに登録した連絡先リストを基に電話をかける。

 AIスピーカーを巡っては、米グーグルがアマゾンを追う形で16年から販売を始めたほか、米アップルも12月から製品を市場に投入する予定。グーグルも近くAIスピーカーの機種拡充を発表するとみられており、年末商戦を前に各社のつばぜり合いが激しくなっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGT28H0E_Y7A920C1EAF000/