Appleのプログラミング言語「Swift」の生みの親であるクリス・ラットナー氏は、2017年1月から長年勤めたAppleを離れ、テスラで自動運転ソフトウェアの開発に携わっていたのですが、2017年8月からはGoogleの人工知能(AI)開発チームに移籍したことが明らかになっています。

ラットナー氏は自身のTwitterアカウントでGoogle Brainへ参加することを明かしており、「来週からGoogle Brainに参加できることにとても興奮してるよ。AIはまだまだ庶民的なものではないけど、これを誰もが使えるようにするための手助けをするんだ!」とツイートしています。

ラットナー氏はiOSやMac、Apple TV、Apple Watch向けのアプリケーションを開発するためのプログラミング言語「Swift」や、iPadでSwiftを使ったコーディングが学べるアプリ「Swift Playgrounds」の生みの親として知られる人物。Appleからテスラへ移籍する理由については、「別の分野での機会を追求するため」と説明していました。

なお、世界最大級のビジネス特化型SNSであるLinkedInに登録されている情報によると、ラットナー氏は2005年からAppleでコンパイラーやITアーキテクトとして働いており、2017年1月からはテスラの自動運転ソフトウェア部門のヴァイスプレジデントに就任していました。その後、わずか6か月でテスラを離れることとなり、2017年8月からはGoogleのエンジニアディレクターに就任して機械学習フレームワークのTensorFlow関連の開発に携わっているようです。

ラットナー氏が加わることとなったGoogle Brainは、AIのプログラミング手順を簡略化するためのTensorFlowの開発部門でもあります。TensorFlowは2015年11月にオープンソース化して無料で公開されており、Wikipediaによると「Googleのサービスの研究と生産に使用されており、以前に使用されていたクローズドソースのDistBeliefの役割をほぼ置き換えている?」ということで、Googleを支えている重要な機械学習ライブラリの一つとなっています。
http://gigazine.net/news/20170815-google-hire-apple-engineer/