アップルは例年9月上旬にスペシャルイベントを開催し、新型iPhoneを披露してきた。
今年も同様のスケジュールで行われるとすれば、新型iPhoneの発表まであと1カ月余り、ということになる。
昨年は、iPhone 7を発表するイベントを9月7日に、サンフランシスコのビル・グラハム・シビック・オーディトリウムで開催した。
新製品と発表の日付の語呂合わせもバッチリだったというわけだ。

今年発表されるiPhoneは「iPhone 8」シリーズになるとみられている。
であれば安直に、9月8日に開催されるといいのに、と考えてしまうのは筆者だけではないだろう。
もう少し詳しくカレンダーを見ながら、日付の予測をしよう。
iPhoneの発売日から逆算する方法だ。アップルの第4四半期は9月末で締め日となる。
例年、新型iPhoneの発売直後の週末、もしくは1〜2週間の販売期間含める形で発売日を迎えるためだ。

■「9月22日発売」が有力候補

となると、2017年のカレンダーで予測すると、9月22日(金)の発売が有力候補となる。
こちらも例年の流れからすると、発売日の1週間前に予約がスタートする。
9月22日が予約開始日だとすると、9月15日から予約がスタートすることになる。
こうした逆算をしていくと、スペシャルイベントが予測されるのは、9月11日の週の前半に絞られてくるのではないか、というのが筆者の見立てだ。

なお、本原稿執筆の8月8日現在、米国のメディアも含めて、招待状の送付などは行われていない。
アップルによるイベントのアナウンスなどがあり次第、お伝えしたいと思う。
さて、2017年9月に開催されるスペシャルイベントでは、例年どおり新型iPhoneが発表されることになるとみられる。
そのイベントにおける見所について3点ほど上げておきたい。
それは、「iPhone」「その他の製品」そして「開催場所」だ。

まず、何といっても、どんなiPhoneが発表されるか、だ。
ティム・クックCEO(最高経営責任者)の「うわさがiPhone 7の販売に影響を与えている」という発言まで飛び出した、大きなデザイン変更を伴うiPhoneこそ、多くの人々が待ち望んでいる2017年モデルのiPhoneだ。
有機ELディスプレーが全面を覆うデザインへと変化し、ホームボタンが取り除かれ、それに伴い指紋認証から顔面認証へと、生体認証の方式が変更になると言われている。
また、ARに最適なカメラシステムの搭載や、ワイヤレス充電への対応などの「新しい要素」が盛りこまれるという期待が高まる。

その一方で、有機ELディスプレーの供給問題から、非常に限られた数のデバイスが、第4四半期、つまり10月以降に発売されるとの見方があり、その価格も1000ドルを超える、と以前から報じられてきた。
将来的には有機ELディスプレーが標準的となるようだが、まずはプレミアムモデルへの採用という形で供給体制が整うまでの時間稼ぎをするとみられている。
つまり、iPhone 8には、有機ELディスプレーを採用した新モデルに加えて、液晶ディスプレーを採用したこれまでの2つのサイズも用意される、という見方が大勢を占める。

実は、これら液晶ディスプレーを採用するiPhoneであっても、注目に値するモデルになりそうなのだ。
新モデルで採用されるとみられる共通仕様に、ワイヤレス充電があるといわれている。
既存のアルミニウムの背面ボディでは、ワイヤレス充電への対応がしにくいため、iPhone 4時代のようなガラスの背面へと変更されるとみられる。
つまり、有機ELディスプレーモデルでなくても、デザイン変更が施されると考えるのが妥当だろう。

2016年にiPhone 7をリリースしたため、これまでのルールであれば、2017年はiPhone 7のボディデザインを踏襲する「iPhone 7s」がリリースされるはずだ。
しかしボディデザインが変更されること、10周年記念のモデルであること、そしてマーケティング上から、iPhone 7sをスキップして「iPhone 8」シリーズで統一されるかもしれない。
有機ELディスプレーを搭載するiPhoneは最上位モデルとなるだろうが、開発者のことを考えると、極端にプロセッサの性能を高めたり、カメラの性能やディスプレーの仕様などを大きく変更することは避けるべきだ。

東洋経済オンライン 2017/8/10(木) 6:00
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170810-00183813-toyo-bus_all

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