元東陶機器(現TOTO)社長の江副茂(えぞえ・しげる)さんが20日、肺炎のため死去した。87歳。葬儀は親族のみで営んだ。TOTOは後日、お別れの会を開く。喪主は妻孝子(たかこ)さん。

 中国・大連生まれ。名古屋大工学部を卒業して1955年に東洋陶器(現TOTO)入社。常務や専務、副社長を経て92年に社長、98年からは4年間会長を務めた。相談役を経て06年から特別顧問。

 水栓金具の技術者出身で、80年に発売した温水洗浄便座「ウォシュレット」や85年発売の洗面化粧台「シャンプードレッサー」などのヒット商品の開発をけん引した。社長時代には、新設住宅着工戸数の頭打ちを見越したリフォーム需要や高齢化社会を意識した商品展開を推進。光触媒による汚れの分解など新技術分野への進出にも熱心だった。

 また、北九州活性化協議会会長として2006年に開港した北九州空港の建設を推進した。九州・山口経済連合会(現九州経済連合会)副会長も務め、地域経済発展に尽力した。

毎日新聞 5/23(火) 19:57配信
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