消費者庁は17日、緑茶の粉末清涼飲料の2商品について、特定保健用食品(トクホ)の効果に関わる成分が規定量を下回っていたと公表した。健康被害は確認されていないという。製造元などは同日、自主回収を始めた。

 消費者庁によると、2商品は大正製薬の「ドゥファイバー粉末スティック グアーガム」と、通販サイトの佐藤園(静岡市)の「緑の促茶」。いずれも佐藤園が製造していた。

 食物繊維が便通を改善するとして、2010年にトクホの認可を受けた。1袋4グラムのうち、2.6グラムに関与成分が入っていると記載。実際は2割分が不足していた。原材料の時点で規定量が不足していたという。

 佐藤園によると、2商品の回収対象は2016年3月以降に製造された約2万4千箱(1箱120グラム)。消費者庁は、改善されればトクホの認可を取り消さない方針。

 消費者庁によると、トクホは1123商品が許可・承認。同庁が昨年度、6社の7商品を調査していた。

 佐藤園は「原料の成分分析を厳格に行い、再発を防止する」、大正製薬は「原因を確認中なので、コメントできない」としている。


2017/5/17 20:09
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17H8E_X10C17A5CR8000/