カドカワが5月11日に発表した2017年3月期決算によると、
傘下のドワンゴが運営する動画サイト「ニコニコ動画」(ニコ動)の有料会員が3月末で243万人となり、
四半期として初めて減少に転じた12月末から9万人減った。


 プレミアム会員(税込月額540円)は、ニコ動上の動画を優先的に視聴できる機能などを備えており、
ニコ動を含む「niconico」サービスの屋台骨。1年前の16年3月末に達した256万人で頭打ちとなり、
12月末には252万人に減少していた。


 収益を下支えする「ニコニコチャンネル」の有料登録者数も、昨年12月末の時点では60万人と、
「順調に増加を続けて」(第3四半期決算短信の説明)いたが、3月末は59万人にとどまった。


 ドワンゴは4月、4年ぶりとなるニコ動の新バージョンを10月に公開すると発表。
サーバや画質、遅延の問題を解決し、最新の機能を搭載するという。


●16年度は減益 17年度も減益予想


 カドカワの17年3月期連結決算は、売上高が前期比2.4%増の2057億円だったものの、
営業利益が7.7%減の84億円にとどまるなど、減益だった。


 ニコ動を含むWebサービス事業は、売上高が5.6%減の312億円にとどまった。
その上、「ニコニコ超会議2016年」のコンテンツ制作費が前回を上回ったほか、
ニコ動リニューアルに向けたインフラ再構築や高画質化、HTML5対応のコストが重しになり、
セグメント利益は39.3%減の28億1500万円と大幅な減益だった。


 今期は、売上高は3.1%増の2120億円を見込む一方、
営業利益は31.1%減の58億円にとどまるなど、減益を予想している。

Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170511-00000067-zdn_mkt-bus_all