横浜市を昨年訪れた観光客が支払った金額の推計を示す「観光消費額」が、過去最高の3195億円(前年比0・2%増)だったことが市のまとめでわかった。
観光客数は減少したものの、主に首都圏近郊からの日帰り客が使った金額が増加したことが要因で、3年に1度開催される「横浜音祭り」などのイベント来場者も好調だったことが全体を押し上げた。

消費額の平均は日帰り客が6556円で前年比2割の大幅増。
市は宿泊に比べて手軽な日帰り旅行が多く、飲食や土産代などに多くの金額を支払う観光スタイルが定着したとみている。宿泊客は1割減って2万5782円だった。
消費額の基になる宿泊者は429万人(同16・2%減)、日帰り客は3185万人(同2・0%減)。
大型レジャー施設や宿泊施設側が、無料利用者を省くなど集計方法を変更しており、市は「宿泊者数は実質6%程度の減少」と推計している。
2020年東京五輪・パラリンピックを控えて都内でホテルの開業が相次ぐなど首都圏間での競争が激化したことが影響したという。

16年の市内イベントの来場者は1263万人だった。クラシックやジャズなどの音楽をテーマにした「横浜音祭り」が前回13年に比べて倍増し、約106万人に達した。
横浜開港157年を記念して中区で開催した横浜セントラルタウンフェスティバル「Y157」は111万7000人で、前年を上回った。

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