大手精密機器メーカーの「リコー」は、2050年までに、自社で使う電力を太陽光などの「再生可能エネルギー」ですべて賄うとする目標を掲げることを決めました。日本の大手企業では初めてで、今後、ほかの企業にも影響を与えると見られます。

「リコー」によりますと、新たな目標では、太陽光や風力など温室効果ガスを排出しない「再生可能エネルギー」による電力を積極的に購入するなどして、2050年までに自社で使う電力のすべてを賄うとしています。

さらに、省エネ設備の導入なども進め、オフィスや工場などから出る温室効果ガスの排出量を、2030年度に2015年度に比べて30%削減したうえで、2050年度には実質ゼロに抑えるとしています。

「再生可能エネルギー」の活用をめぐっては、地球温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が、去年発効したことなどを受けて、IT大手のグーグルやアメリカのGM=ゼネラル・モーターズなど、およそ90社のグローバル企業が、自社の電力のすべてを賄う目標を表明していますが、環境省によりますと、日本の大手企業では、「リコー」が初めてだということです。

背景には、環境問題への取り組みを進めている企業に、世界の投資家が積極的に投資する動きが広がっていることがあり、今回の「リコー」の目標は、今後、国内のほかの企業にも影響を与えると見られます。

4月21日 5時21分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170421/k10010955901000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_006