富山県は製造するジェネリック医薬品の自主回収が相次いでいる
富山市のジェネリック医薬品大手「日医工」に対し、
製造や品質管理の体制に問題があるとして
3月にも業務停止命令を出す方針を固めました。

関係者によりますと日医工は外部機関から
滑川市の富山第一工場での製造や品質管理に問題がある
という指摘を受けて社内調査を行いました。

その結果、出荷試験で「不適合」となった製品について
不適切な手法で再試験を行い「適合」扱いとして出荷したケースや
国から承認されている工程と異なる工程で製造した製品などが
数多くあることが判明し自主回収を進めました。

去年4月からことし1月にかけて日医工が自主回収した製品は
花粉症などの抗アレルギー薬や胃腸薬、それに
糖尿病改善のため血糖値を抑える薬など
あわせて75品目にのぼります。

富山県によりますとこれまでに健康被害は確認されていない
ということですが、県は「日医工」が
法律に基づく製造や品質管理の手順や方法を順守せず
75品目にわたる製品の自主回収を招いたのは
生産体制全般に問題があるとして
3月にも富山第一工場の製造と全社での販売について
業務停止命令を出す方針を固めました。

県が日医工に業務停止命令を出せば初めてで
このうち富山第一工場の業務停止命令の期間は
約1か月間とする方向で調整を進めています。

日医工はNHKの取材に対し
「現時点で業務停止命令を受けていないのでコメントできない」
としたうえで
「多品目での自主回収となり患者や医療関係者に
ご迷惑をおかけして深くおわび申し上げる。
今後、再発防止に取り組んでいきたい」
としています。

NHK 富山 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210225/3060006782.html
県は日医工に業務停止命令の方針
02月25日 19時40分