>>173
(6)トリチウム以外の放射性物質も基準以下になるまで浄化処理が行われており,2020年の試験でトリチウムを除く核種の告示濃度比総和が1未満に低減できることが確認されている(除去対象核種(62種)+炭素14の告示濃度比総和:処理前2,406→処理後0.35

(7)ALPS処理水中にCs(セシウム)-137やSr(ストロンチウム)-90が含まれているが,これについても考慮されている.原子力発電所からの排水を人が毎日経口摂取したと仮定した場合の内部被ばく線量(mSv)を告示濃度限度比で評価し,複数の核種が存在する場合はその和で評価する.告示濃度限度は,人が通常1日に飲む量の水を1年間飲み続けた場合に1mSvとなる当該核種の放射性物質の濃度である.
なお,核種ごとの排水の運用目標として,Cs-134,Cs-137は周辺河川の汚染状況も参考とし,1Bq/L未満,Sr-90は分析に時間を要するため,基準を全βで5Bq/L未満とし,10日に1回の頻度で1Bq/L未満としている.Cs-137,Sr-90のそれぞれの測定濃度は0.47Bq/L,0.41Bq/Lであり,ここから100倍以上の希釈を受ける.食品基準が100Bq/kgであることから,生態系での濃縮は無視できるレベルになる.平成28年度上期における地下水バイパス排水実績では,Cs-137やSr-90は検出限界値未満であった.
https://drmagician.exblog.jp/30425535/