ロックダウンしろ、静岡で全力ケンサーズしろと宣う>>384の続き

 ――第2波では「若者」が強調されました。
 当初、夜の街などでの若者の感染が中心で、死者は少ないと言われました。若者は重症化しないとの印象を
与えてしまったのが、深刻な第3波につながっています。

 ――爆発的な感染拡大で医療提供体制が崩壊しつつあります。
 病気にかかっても患者が病院に入院できない事態が起きています。戦後、日本で国民皆保険が整備されて以降、
最大の危機です。何千万人もの無保険者がいる米国では、医療を受けられない人もいっぱいいます。
それを見て、「日本よりもっとひどい」というのは、ただ下を見ているだけです。国民皆保険制度のもと、
日本では医療は蛇口をひねれば出てくる水のように安易に考えられているところがあるが、そうではありません。
ベッドは増やせても、医療従事者は同じように増やせない。兵庫県でも病床を増やしたり、プレハブの病棟を
建てましたが、感染者が増えれば、それもすぐいっぱいになるのです。

 ――感染力が1.7倍とされる英国型の変異ウイルスが市中感染している可能性が高まっています。
 英国では変異ウイルスが昨年9月から広がっています。ロンドンやイングランド南東部で変異ウイルスが確認された
瞬間に、その地域をロックダウンして完全に封鎖した。変異ウイルスによる感染拡大をこれ以上広げないためです。
ただ、それでも遅きに失したわけです。フランスは英国での変異ウイルス流行を受け、昨年12月にドーバー海峡を
封鎖し、ウイルスの流入阻止に動きました。日本はどうか。静岡県で市中感染が疑われるケースが確認された時、
何もしなかった。僕だったら、必要不可欠な物流やエッセンシャルなところを除いて、県内外の移動を
全部ストップする。その上で、大規模なPCRを実施して静岡にどれくらい変異ウイルスがいるのか全力で探すのです。
もちろん手遅れかもしれませんが、挑戦してみないとわからない。変異ウイルスが日本中に広がるか、
防げるかは大きな問題ですが、残念ながら政府は動かなかった。

 ――なぜ動かなかったのでしょうか。
 住民が混乱する、パニックを引き起こすということでしょう。だけど、それは短期的な問題。ドーバー海峡でも
トラックの運転手が何カ月も足止めを食らったわけではない。結局、変異ウイルスが日本中に広がっていったら
もっと国が混乱し、取り返しがつかないことになります。ここでも、政府は目先のことしか考えていません。