出オチ_

岩田健太郎氏が警鐘「日本のコロナ対策にはビジョンがなく場当たり的、その場しのぎ」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20210201-00000007-nkgendai-life

 ――コロナをめぐる政府の対応をどう見ますか。国会で野党から後手批判された菅首相は、「根拠なき楽観論に
立って対応が遅れたわけではない」と釈明しました。
 明らかに「根拠なき楽観論」に寄って思いっきり失敗しています。もし、失敗ではないと本気で思っているのなら、
よほど頭が悪いと思います。内心では失敗を認識しているものの、「失敗した」と認めたくないのであれば
まだ見込みがあります。

 ――海外でもコロナ対応に失敗している国はいくつもあります。
 英国のジョンソン首相やスウェーデンなども失敗をやらかしているが、すぐ「間違い」を認め、方針転換しています。
日本では、官僚も政治家も失敗を認めたら「負け」みたいなところがあって、絶対、認めないですよね。
ダイヤモンド・プリンセス号の時も「感染対策は適切にやっていた」と、当時官房長官だった菅首相は言っていました。
でも、感染対策は適切にできていませんでした。政府にとって「適切」は都合のいい言葉です。

 ――と言いますと。
 何を正しさの基準にするかを明確に言わなければ「なんでもあり」なんです。コロナの死者が5000人を超えても、
政府が「遅れも失敗もなかった」と言い切ることはできるのです。マトモな政治家なら、今の深刻な状況を
目の前にして、「適切だった」とは口が裂けても言えないはずです。中途半端な安っぽいプライドを守るために
失敗を否定し、子供じみた対応を取っているように見えます。本当の意味でプライドが高い人なら、
もっと高いレベルを目指すので、こんな体たらくでは満足できないでしょう。そして、失敗は失敗として
認めるはずです。

 一番良くなかったことは、日本にビジョンがなかったことです。コロナ問題をどう扱い、どう解決するか。
例えば、ニュージーランド、豪州、韓国は感染ゼロを目標にやっています。ところが日本はPCR検査体制、
マスク配布、病床確保、給付や支援――どれも場当たり的、その場しのぎの対応に終始してきた。

 ――政府は感染を抑えつつ、経済を回す「ウィズコロナ」なる“ビジョン”を打ち出しました。
「ウィズアウトコロナ」以外に生きる道はないです。外食と旅行が感染の規模を大きくすることは、数々のデータが示しています。
しかし、「Go To トラベル」などの強行で全国に感染を広げ、立ち行かなくなって緊急事態宣言に至ってしまった。