会見1時間だけ、司会は元側近… 安倍氏、遠い疑惑解明
石井潤一郎 小林豪、清宮涼 2020年12月24日 22時25分

 「桜を見る会」前日の夕食会の問題をめぐり、自らは不起訴となった安倍晋三前首相は24日午後、
急きょ記者会見を開いた。事実と異なる説明を続けた過去の国会答弁を謝罪する一方、
自身の関与は繰り返し否定。不正な会計処理は、事務所任せだったことで起きたとの考えを強調した。

 「深く、深く反省するとともに、国民のみなさまに心からおわび申し上げます」。
24日午後6時、東京・永田町の衆議院第1議員会館の会議室。
記者会見に姿を見せた安倍氏は、何度も謝罪の言葉を口にしながら頭を下げた。

 ただ、「桜を見る会」の前日の夕食会の費用補塡(ほてん)については
「道義的責任を痛感」とするものの「私が知らないなかで行われていた」と関与を否定。
7年8カ月の第2次政権時代には職務に多忙で、地元や東京の事務所には
1回か2回しか行かなかったと釈明し、会計処理などは「責任者に任せていた」と強調した。

 また、過去の国会答弁との整合性についても、「(当時)事務所に幾度も確認した」とし、
安倍氏は自身の事務所側から事実を確認した時期について「最近」と説明。
「(秘書が)私に真実を述べることができなかったということだ」と、
自身は把握していなかったとの認識を繰り返した。

 持病の悪化に伴い、歴代最長政権に自ら幕を閉じた安倍氏。桜を見る会をめぐる一連の疑惑は、
安倍氏にとって、9月の首相辞任後も足かせであり続けた。(以降有料記事)
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「夕食会」をめぐる安倍前首相の国会答弁と記者会見での弁明
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