昭和と軍艦の話、60数年前のこと、新聞に南米のどっかの海軍の戦艦がスクラップとして
横須賀に回航されたとの記事が載った。当時艦船オタだった自分は横須賀や長浦埠頭に
通ってたのだが、記事から暫くして長浦へ行くと埠頭の片隅にうずたかく鉄の屑が
積み上げられてた。ピンときたんで傍に行ってみると、大口径の大砲を輪切りにしたような
のが多数。内径は30センチ位、内側にはライフルが切ってあった。良く見ると他にも
中小口径砲の輪切り、装甲の一部とおぼしき分厚い鋼板など。これがあの記事の戦艦だと
確信したな。どんな戦歴の船か知らんが、最後の姿だったのだ。周りには人っ子一人
居なかった。
最後の所属は南米海軍だったが、建造は多分欧州(イタリア?)、残念ながら艦名を含め、皆
忘却した。
当時長浦埠頭は入り口に守衛も居たのだが、そこを中学生が自転車で通っても、一度も
制止されたことは無い。片隅にはもう使われていないLSSLが40ミリ機関砲搭載のまま
係留されていたな。まあ、海自の創成期、昭和も中ごろのことだ。