大学生「持病ないのに…これほど苦しむとは」陰性後も発熱・息切れ・倦怠感
2020/10/15 09:19

 新型コロナウイルスの感染者が回復し、陰性となった後も
息切れや倦怠感などを訴える事例が国内外で相次いでいる。
症状は重症化のリスクが低いとされる若い世代にも。
後遺症との見方もあるが、原因など詳しいことはわかっていない。
厚生労働省が実態調査に乗り出している。(田中文香、小泉朋子)

■半年も療養

 「持病もない20代の自分が、これほど苦しむとは思わなかった」。
約半年にわたり、発熱や息切れ、倦怠感などに苦しんできた
千葉県内の男子大学生(21)はこう振り返る。

 大学生は4月上旬にコロナの感染が判明。
40度以上の高熱や激しい胸の痛みがあり、保健所に相談したが、
PCR検査を受けるまでに約1週間、入院までさらに約3週間かかった。

 検査で陰性となり退院したものの、不調が続き、5月に再び約1週間入院した。
8月までは毎日のように37・5度程度の発熱や寝込むほどの倦怠感が続き、
大学を休学して自宅療養を余儀なくされた。
今月に入り、ようやく症状が治まり、大学でオンライン授業を受け始めている。
大学生は「痛み止めの薬だけで自然に回復するのを待つしかなかった。
今も苦しむ人のためにも長期化の原因を解明し、治療方法を確立してほしい」と訴える。