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バチカンが共産主義に甘い理由
2020年10月03日 11:30  長谷川 良
http://agora-web.jp/archives/2048360.html

ちなみに、キリスト教の神学とマルクス・レーニン主義の思想構造は酷似している。
共産主義世界観はキリスト教世界観を土台として構築されていったとよく言われる。
キリスト教ではイエスがメシアであり、人類の救世主、信者は選民だ。
一方、共産世界では共産党が指導し、
労働者が「選民」で革命を通じて公平で平等の無階級社会を築くと主張する。
ヘーゲルの弁証法を無神論唯物社会の建設に利用した思想体系だ。

ブラジルを中心として南米諸国では解放神学が一時期広がっていた。
近代教皇の中で神学の権威者ベネディクト16世は、
「解放神学にはマルクス主義が潜んでいる」と喝破し、解放神学者に警告を発したほどだ。
その南米出身のフランシスコ教皇は就任以来、
欧米社会のワイルド資本主義に対し厳しい批判を飛ばす一方、
弱小国家に対しては理解を示してきたことから、
「フランシスコ教皇の神学には解放神学の匂いがする」といった声が聞かれた。

アルゼンチンのブエノスアイレス大司教だったホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿は
コンクラーベで教皇に選出された時、
アッシジの聖人、聖フランシスコ(1182〜1226年)の名前を教皇名にすることを希望した
というエピソードは、フランシスコ教皇の神学の世界が如何なるものかを端的に物語っている。

2012年に権力の座に就いた習近平主席は「宗教の中国化推進5カ年計画」(2018〜2022年)
を実施してきた。「宗教の中国化」とは、宗教を完全に撲滅することは難しいと判断し、
宗教を中国共産党の指導の下、中国化すること(同化政策)が狙いだ。
新疆ウイグル自治区(イスラム教)で実行されている。
100万人以上のイスラム教徒が強制収容所に送られ、そこで同化教育を受けている。
キリスト教会に対しては官製聖職者組織「愛国協会」を通じて、
キリスト教会の中国化を進めている。
フランシスコ教皇は中国共産党政権の正体を見誤ってはならない。