なんとトランプが再選する…のか? テレビ討論で狙われるバイデンの足元
世論の本音は調査とは別なところに
2020.09.08
大原 浩 国際投資アナリスト 人間経済科学研究所・執行パートナー
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75423


反安倍のような反トランプだけでは支持を得られない

日本では安倍首相が残念ながら「難病の治療に専念」することなどを理由に、
8月28日に辞意を表明した。

トランプ氏は、何事もトランプ氏が悪いとする「トランプノセイダ―ズ」に悩まされ
続けているが、同じく安倍首相も「アベノセイダ―ズ」の攻撃にさらされてきた。

しかし、オールドメディアなどの「アベノセイダ―ズ」がいくら声を張り上げても、
対抗勢力であるはずの特定野党への支持は高まらない。むしろ、「アベノセイダ―ズ」の
あまりのえげつなさに良識ある人々が眉を顰め、「アベノセイダ―ズ」よりはましだと
いうことで、安倍首相や自民党に対する「消極的支持派」を増やしているようにも思える。

米国の状況もそれに近い。

「トランプノセイダ―ズ」は、トランプ氏が嫌いなだけで、別にバイデン氏を
特別に支持しているわけではない。特定野党の集合体と言える民主党の大統領候補に
指名されたのも、大統領として有能な働きをすると思われているからではない。

極左からマイルド左翼までの集合体である民主党各派閥勢力の微妙な均衡の上で、
「無難な選択」であったに過ぎない。

厳しいことを言えば「反トランプ」の候補者ならだれでもよかったのである。

世論調査に答える米国民も「反トランプのすさまじさ」は実感しているが、
「バイデン支持の熱意の欠如」もよくわかっている。

「アベノセイダ―ズ」が政権を決して取れないように、「トランプノセイダ―ズ」の
おみこしにしか過ぎないバイデン氏が大統領選挙で勝つ可能性は限りなく低いと考える。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75423?page=3