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崩れたシナリオ…石破氏「いばらの道」 布石一転、手詰まりに
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 自民党総裁選への挑戦が4度目となる石破茂元幹事長だが、かつてない
孤立無援の戦いを余儀なくされている。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いと「寝業」の
できない性格が災いし、国会議員の確実な支持は、自身が率いる石破派(19人)の
ほか数人のみ。頼みとする世論人気も、地方出身、たたき上げをアピールする
菅義偉官房長官の陰にかすみつつある。陣営は、「本番」と位置付ける来秋の
総裁選につなぐ集票を、と必死だ。

 5日午前、石破氏はTNCテレビ西日本(福岡市)の報道番組に生出演し、
午後には東京にとんぼ返りした。寸暇を惜しんで九州入りしたのは、各地方
県連が行う予備選での集票に照準を定めているからだ。
 「勝ち馬に乗りたい心理はある」と菅氏優勢の現状を分析。その上で、菅氏が
「継承する」とした第2次安倍政権の姿勢を「泣いている人の気持ちを十分にくんで
きたか」と批判した。この日も、石破節に陰りはなかった。

 総裁選で涙をのむたびに、もろい党内基盤の強化が課題と言われてきた石破氏。
安倍晋三首相の突然の辞任表明前は、来秋の総裁選で岸田文雄政調会長との
頂上決戦を制するシナリオを描き、岸田氏と距離がある二階俊博幹事長、菅氏の
信用を徐々に得ていく作戦だった。6月に二階氏に石破派パーティーの講師を
依頼して秋波を送り、8月には二階、菅両氏と近い森山裕国対委員長と会食するなど
布石は打っていた。

 そこへ、想定外の総裁選が降って湧いた。
 石破氏は派閥メンバーと出馬の是非を断続的に協議した。「党員投票はしない
もようだ」「二階氏が菅氏擁立で動いている」…。自身にマイナスの情報が次々ともたらされ、
一部幹部からは「惨敗したら二度と立候補できなくなる」と不戦論を進言された。
かたや、主戦派は2015年の総裁選で立候補を見送り、好感度に陰りが出たことへの
反省から「出馬をやめたら『逃げた』と言われる」とけしかけた。