空気感染しないのに…なぜ換気必要?医師に聞いた
3/13(金) 11:28配信西日本新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200313-00010000-nishinp-sctch

ウイルスが長時間空気中を漂い、感染者から十分な距離を取っていてもうつる「空気感染」は報告されていない。
感染症を専門とする北九州市の山口征啓医師は「はしかや結核と同じように空気感染するなら、もっと集団感染の規模は大きくなる」と指摘する。

では、なぜ換気が必要なのか。山口医師によると、集団感染が起こっているライブハウスやスポーツジムなどの換気の悪い閉鎖空間では、飛沫が短時間、空気中に漂うことがある。
「飛沫がふわふわと舞っている状況では、マスクと顔の隙間からウイルスが侵入するなど、せきやくしゃみで飛んだしぶきよりも多くの人が感染しやすい」という。

換気することで、漂う飛沫に含まれるウイルスは薄まり、屋外へ流れていく。このため、吸い込む量が減ってリスクは低くなる。

厚生労働省は、換気扇を回したり、日中は2〜3時間ごとに窓を開けたりすることを推奨する。
山口医師は「医療機関など窓を開けなくても自動的に換気できる施設やビルもあるが、基本的には窓やドアを開けて空気の流れをつくることが重要」と呼び掛ける。