最低賃金上げたら失業率上昇 韓国「弱り目にたたり目」
2019年3月18日11時00分 朝日新聞 
https://www.asahi.com/articles/ASM2H5J9LM2HUHBI02F.html

韓国の就業者の2割を占める自営業者が苦境にあえいでいる。文在寅(ムンジェイン)政権が推進する最低賃金の引き上げで人件費が高騰したからだ。
高齢の家族の動員や1人経営などの自衛策に追われている。しかし文氏は政策を変えようとしない。(ソウル=牧野愛博)

ソウルの中心部・鍾路にある世運電子商店街は1968年に誕生した。電気部品、半導体、音響機器などが売られ、「世運に行けば戦車も作れる」と言われる。
1万軒と言われる商店のほぼ全てが「小商工人」と呼ばれる自営業者だ。

そうした業者を相手にする食堂「ワンボル」。崔春玉(チェチュンオク)さん(89)が一心不乱にジャガイモの皮をむいていた。崔さんは経営者、李根在(イグンジェ)さん(54)の母親。
朝6時から昼食が終わる午後2時ごろまで、中年女性従業員3人と一緒に働く。

以前は正午まで働いていたが、昨年、従業員を1人解雇、崔さんの負担が増えた。「年をとって手際が悪くなった。朝もきつい」

従業員を減らしたのは「最低賃…