米、不法移民収容を一部停止へ 施設過密で
By Alicia A. Caldwell
2019 年 3 月 20 日 12:46 JST

 米トランプ政権は、メキシコ国境にあるテキサス州リオグランデバレーから
米国側に不法入国し拘束された移民について施設への収容を一部停止する。
政府当局者は施設の過密さと安全面の懸念を理由に挙げているが、
物議を醸している移民政策の柱が後退を余儀なくされる形だ。

 政府当局者らによると、国境警備隊は今週から同地域で拘束する
1日当たり数百組の家族を移民関税局(ICE)に引き渡さずに釈放する。
不法移民が過去最高を記録する中、ICEの収容施設が過密になっており、
釈放される人数は施設の受け入れ可能人数によって決まるという。

 拘束された不法移民、特に小さい子供を連れた家族の収容状態については、
ここ数年たびたび批判の声が上がっていた。
昨年12月には国境警備隊の勾留施設でグアテマラ人の子供2人が死亡している。

 ICEの収容施設は3カ所あり、一度に計数千人を収容できる。
現行法では、子供連れの家族は最長20日間収容される可能性がある。

 新しい政府方針では、一部の不法移民は国境警備隊の手続きをへて釈放され、
強制送還や難民申請のために後日出頭を命じられる。

https://jp.wsj.com/articles/SB10527428131916003283804585191380182327908