※日本史ブーム到来なのです

日本史は「大陸vs海」で読むと最高に面白い
11/14(水) 8:00配信 東洋経済オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181114-00248382-toyo-bus_all

日本史が大ブームです。書店には日本史関連の本が所狭しと並びますが、そこから現在を生きる「智恵」を学ぶのは簡単ではありません。
なぜならいまの日本史は、日本と世界を完全に切り離し、「世界のなかの日本」という視点を失っているからです。

現在の日本と世界にまつわる諸問題は、突き詰めて考えれば、国境を守る(ナショナリズム)か、国境をなくしていく(グローバリズム)かという議論に集約されるように思います。
太古の昔から、人々は一定のなわばりをもち、群れで生活してきました。

なわばりを守るために外敵を排除するのがナショナリズム、なわばりを超えてほかの群れともやりとりし、互いに必要なものを融通し合うのがグローバリズム、と考えればわかりやすいでしょう。

政治的な現象と、それが生じた地理的条件との関係を研究する「地政学」という学問では、ヨーロッパ、アフリカ、アジア……という世界の区分を行いません。
ユーラシア大陸の内陸部を拠点とする「ランドパワー(大陸勢力)」と、ユーラシア大陸外縁部と海洋国家の「シーパワー(海上勢力)」とにそれを分類します。

ロシアや中国は典型的な「ランドパワー」であり、強力な陸軍をもち、農業や鉱工業を基幹産業とします。国境を接する隣国から国土を守り、隙あらば膨張を試みます。
このため、彼らは周辺諸国との緊張を抱えることが常となり、出入国管理に厳格で、ナショナリスト的傾向が強くなります。

日本は島国ですので、基本的には「シーパワー」です。それが証拠に平安時代から中国宋王朝との大規模な通商が始まり、中国の銅銭(宋銭・明銭)が日本の通貨として流通していました。
戦国時代には日本の商船が東南アジア各地に寄港し、複雑な商業ネットワークを構築してきました。