H&M「サル」パーカーのモデル少年、家族と「安全のため」引越し

スウェーデンの大手ファストファッションブランド「H&M」が、オンライン・ショップに
載せていた写真が「人種差別」だとソーシャルメディアで大勢から非難され、
謝罪すると共に、写真を削除した問題で、パーカーを着た黒人少年の家族が、
スウェーデン国内で「安全のため」引っ越したことが分かった。
男の子の母親がBBCに明らかにした。

問題のパーカーを着た子供モデル、リアム・マンゴ君(5つ)の母親
テリー・マンゴさんが、「H&M」に人種差別の意図はなく、
「(狼がいないのに)狼だというのはやめたほうがいい」
と発言したため、ソーシャルメディアでは反発の声が上がった。

南アフリカの首都ヨハネスブルクでは12日、
写真に抗議する人たちが複数のH&Mの店舗に乱入して荒らす事件もあった。
抗議行動は急進派政党「経済的解放闘志(EFF)」が組織したもの。

マンゴさんは、家族がストックホルムから引越す原因となった「安全上の懸念」について
具体的に明らかにしていないが、ヨハネスブルクでの抗議行動も一因だと話した。

マンゴさんはBBCラジオ番組「アウトサイド・ソース」に対して、
それでもなお「H&M」に人種差別の意図はなかったと今でも確信していると話した。

「この件についてほかの人の意見も尊重するし、人種差別が存在することも知っている。
けれどもあのシャツを見て、自分が『人種差別だ』と思うか? いいえ」
とマンゴさんは述べた。