<トランプ大統領>新アジア戦略「インド太平洋戦略」提示か
11/2(木) 20:47配信 毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171102-00000110-mai-int

【ワシントン高本耕太】トランプ米大統領はアジア歴訪を通じ、「インド太平洋戦略」を米国の新たなアジア戦略として示すとみられる。
日米同盟にインドやオーストラリアなどを加えた枠組みによる経済・安全保障戦略で、地域の覇権を狙う中国に対抗する意味合いがある。
6日の安倍晋三首相との日米首脳会談で、日米共通の外交戦略として確認する見通しだ。

狙いは、南・東シナ海への進出を続け、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を掲げるなど、地域での影響力拡大と主導権確保を狙う中国へのけん制だ。
トランプ政権は発足直後、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱を宣言し、アジア戦略の足がかりを自ら手放した。
その間隙(かんげき)を突くように中国が勢力を拡大するのを、新たな枠組みによって封じ込めたいという思惑がある。

ティラーソン米国務長官は先月18日、ワシントン市内での演説で、インドを「平和と繁栄の価値観を共有するパートナー」と持ち上げる一方、
「中国は無責任な行動により、法の支配や国家主権に基づいた国際秩序を脅かしている」と指摘。
「インド太平洋を略奪経済の海にしてはならない」とまで述べ、中国への対抗心を隠そうとしなかった。