訪日外国人に異変 爆買いは収束? 進む中国人観光客の”日本人化”
10/12(木) 7:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171012-00010002-bfj-bus_all

三越伊勢丹は前年の同月と比べて7.3%、高島屋8.3%、大丸松坂屋7.0%、そごう・西武は3.5%、阪急阪神は9.4%、それぞれ売り上げを伸ばした。
特に大都市の店舗ごとの売り上げも好調。前年の同月と比べて、伊勢丹新宿店は9.5%、三越銀座店は19.0%、高島屋大阪店は18.0%、大丸心斎橋店は30.1%、阪急うめだ本店は14.8%、と高く伸びた。

売り上げが伸びたのは、気温が冷え込んだことにより秋物がよく売れたのも理由に1つだ。ただ、それだけではない。訪日外国人の客数も伸びも影響している。
三越伊勢丹ホールディングスによると、訪日外国人の客数は増加しているという。特に人気なのは、日本ブランドの化粧品や宝飾、時計、バッグなどのラグジュアリーブランドだ。

阪急百貨店でも訪日外国人の客数は伸びている。運営会社のエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社によると、化粧品なども人気だが、関税引き上げの影響で減っていた高級商品の売り上げも回復しているそうだ。

「例えば化粧品の場合、以前は型番だけを元に購入するケースが多かった。しかし、今は試してから買う人も多い。より日本人に近い購買になっている」

そのほかにも、婦人服などでは、単に“日本製”にこだわるという傾向は薄れ、デザインを見て気に入ったものを買う訪日外国人が増えているそうだ。

各百貨店では、増える訪日外国人への対応が急務となっている。三越伊勢丹ホールデングスの担当者は、「(中国語や英語を話す人材の確保は)着実に進んでいる。
大卒総合職社員に占める外国籍シェアも上がっている」と話した。

訪日外国人へのサービスも充実してきている。伊勢丹新宿店では訪日外国人対応の専用スタッフが各フロアを巡回している。ショップスタッフから連絡があると、接客のサポートをするという。

阪急百貨店では、買い物に必要な単語が書かれた指差しマップの導入や免税店の人員増加を行なっているという。国内消費の低迷が続き、厳しい状況に置かれている百貨店業界。
訪日外国人の購買に活路は見いだせるのか。勝負がかかっている。