憧れの「日本の美大」で中国人留学生が驚いたこと
10/11(水) 7:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171010-00000001-withnews-cn&;p=1

李さんは、日本の美大のどこに魅力を感じたのでしょう?

 「中国の教育はまだ伝統的というか、先生が学生に教え込む形がメインです。それに比べて、日本のメディア芸術領域は先進的です。デザイン空間に関して自由で無限の可能性を感じ、留学を決意しました」
 「実際に日本で勉強して、新しい技術をデザインに取り込むことができました」と言う李さん。
 修士課程の卒業作品には、センサーで人の感覚を捕捉し、表現する技術を応用した作品を手がけました。
 「『アバター』を使った表現など、かなり自由な発想ができました。中国にいた当時は考えられませんでした」

日本のサブカル「多様さ」が魅力

 李さんは、高校生の時から日本の漫画を読むようになり、アニメもよく見ていたそうです。一時はコスプレにも憧れたそうです。
 「漫画やアニメで日本の文化に触れていたので、実際に日本に来てからの生活も、大部分は馴染みがあるものでした」と話します。
 日本でできた欧米人の友人の中には、日本の漫画やガンダムが大好きな人が多いそうです。
 「一緒にカラオケに行った時、スウェーデン出身の友人はガンダムのテーマ曲をすべて制覇しました。さすがに、その場にいたみんなは驚きましたね……」
 中国で日本文化に慣れ親しみ、日本でアートを専門的に学んだ李さん。日本のサブカルチャーが世界で人気な理由については「ジャンルが多く、多様な世界観を表現しているから」と分析します。
 「そんな多様さが、国境を越え、人々の心をつかんでいるのでしょう」

美大生は本当に就職が難しい?

 日本ではよく言われる「美大生の就職は難しい」という指摘については、疑問を投げかけます。
 「美大では、専攻が純芸術(ファインアート)と実用の科目に分けられています。就職を考えるならば、実用性の高いデザイン類を選ぶ学生が多いです。デザインなら、グラフィックデザインなどジャンルも豊富なので、そんなに就職に困っていないと思います」