不倫報道が必ず炎上を招く科学的理由
9/13(水) 6:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170913-00141983-diamond-soci

スキャンダルが「不倫」に関するものになってしまうと、メディアや個人がどう言おうと「炎上」せざるを得ない。
それは、人間の原始的な感情に火をつける出来事だからだ。

論文の中で、フライとソーダーバーグは、殺人に発展するような、暴力を伴う攻撃の多くは「集団内」で起こり、
戦争などの「集団間」の攻撃行動は、予想されているよりもずっと少ないことを報告している。
特に興味深いのは、集団内の暴力、特に死に至るような深刻な暴力は、個人間の復讐や男女関係のもつれによって起こっていることが多いという点だ。

米国の文化人類学者、ボームも彼の著書『Hierarchy in the Forest』の中で、人類史の中で起こった暴力の多くは性に絡むもので、
特に妻の浮気相手に対し、嫉妬に狂った夫が攻撃する、というのが殺人の中で最も大きな割合を占めると述べている。

これらの研究が意味するのは、痴情のもつれの問題は、人間の脳の非常に原始的な感情を刺激してしまうということだ。
特に社会的に悪いことをしたわけでもないが、不倫が表沙汰になってしまっただけで、人生が終わるような壊滅的な攻撃を受けるのは、人間の本性によるものなのだ。

実は、このことは、学術的な研究が証明する以前から、組織や集団を維持するための「知恵」として受け継がれてきた。
例を挙げよう。1963年に、それまで実態が謎に包まれていた、イタリアのシシリアンマフィアのボスが残した「血の掟(マフィアの十戒)」が明らかになった。

その中には、「ファミリーの仲間の妻に手を出してはいけない」、「妻を尊重しなければならない」など、痴情のもつれを回避するための掟が書かれていた。
マフィアという組織にとって、不倫が組織崩壊を導くほどの重要問題であることをボスたちはわかっていた。そのために最も重要な「血の掟」に記したのである。

さらに、この掟の例からわかるように、不倫がもたらす組織崩壊の危険性は、組織外の人との不倫よりも、組織内での不倫のほうが大きい。
今回の山尾氏の疑惑の相手である倉持弁護士は、実質的な党の顧問弁護士的な立場。いわば「同じ仲間」であったことが、民進党の危機感に拍車をかけた可能性は大きいだろう。