>>431 《続き》

この加計学園の獣医学部については、八月二十三日、民放のニュースで設計図の図面が公開された。その図面の中にはこのBSL3の実験室、
別の言い方でP3というそうですけれども、本来はきちんとほかのスペースと隔離されていなければならない。けれども、加計学園では
研究生が学ぶ共用スペースの隣にある。今治市民の間では、この安全性、本当に大丈夫なのかという不安の声が上がったと聞きます。

ちょっとこの部分、分かりにくいなという方もいらっしゃると思うので、実際に獣医学を専門にされている有名な研究者の方に聞いてみました。
要するに、こういうことだそうです。BSL3病原体に関する教育研究を積極的には行わない、動物の感染実験もしないという意味で、
この内容がですね、そうなると、これまでに報道されてきた新設獣医学部の設置目的から根本的に外れていくことになりますが、そういうこと
であれば、この図面上にある規模でも可能だとは思いますというコメントを頂戴いたしました。

一方で、国内には、そういった施設は持っていて、なおかつ感染実験を行う大学は存在していると。例えばどこ。京都産業大学鳥インフルエンザ
研究センター、ここにはそれに必要な実験施設はありますよ。ホームページ見てみれば、分離、そして、実験動物のアヒルに対する接種をやると
書いている。鳥取大農学部とも共同研究をしている。ほかにも、山口大学共同獣医学部の国際教育研究センターには、三階には六十人規模の
BSL2対応実習室、四階にはBSL3対応実験室を備えた高度感染症実習室があるとホームページにも書かれている。

そうすると、鳥インフルエンザという部分に関して言うと、これ限定して言えばですけれども、加計の獣医学部、既存の大学と同じか、それよりも
劣りますよ。鳥インフルエンザというようなキーワード何回出てきましたっけ。どうなっているんですか、これ。加計学園自身がさきに紹介した
設置審への対応を書いた提出文書の中で、専門家であればそれがすぐに分かる形でそれを認めているじゃないですか。だから、加計学園の
獣医学部がオンリーワンである理由はバイオサイエンスの分野にないじゃないですか。

・・・実際は、さすが国家戦略特区どころか、普通の獣医学部レベル又はそれ以下の状態であると。

《続く》