■「正論」 平成17年 11月号
引揚民間人を襲った略奪・暴行・殺戮の嵐
「吉州や端川の海岸線にでた人たちに対するソ連兵や朝鮮保安隊の略奪と
暴行は、残酷をきわめた。
 夜中に雨戸を蹴破って侵入してきたソ連兵は、17になる娘を父親からひったくる
ように連行。娘は明け方になり無残な姿で、涙もかれはてて幽鬼のごとく帰って
きたという。
 みなソ連兵を朝鮮人が案内したのだった。
 部落ごとの保安隊の関所では、厳重な身体検査が行われ、金や着物や
米などが取り上げられた。
 靴の底や、女の髪のなかから金を探し出すのはふつう。一糸まとわぬ姿にされ、
取調べられた若い女性もあった。城津での惨状は言語に絶した。
(中略)
朝鮮人の男女が数十人の団体でおしかけ、干してある洗濯物から赤児の着物まで
剥ぎ取って掠奪され、あげくは婦人の“提供”を要求されたという」
「博多港から車で40分ほどの二日市温泉郷につくられたのが、「二日市保養所」
である。強姦によって妊娠させられた女性たちには、堕胎手術が施された。
また、性病に感染した女性たちにについても、匿って回復するまで治療が行われた。
(中略)
「二日市保養所」の産婦人科部長だった橋爪医師の証言が、「水子の譜」
に収録されている。同医師が昭和21年6月10日付で救療部に提出した報告書
によれば、強姦の加害者は朝鮮人が最も多く、次いでソ連人、中国人、アメリカ人、
そして台湾人、フィリピン人も登場する。」